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犬の食物アレルゲンの特定の仕方について

食物アレルゲンの特定方法について教えてください

食物アレルギーの原因アレルゲンを特定する場合、アトピー性皮膚炎における原因アレルゲンを特定するために用いるアレルゲン特異的IgE検査や皮内反応検査は、有用性が低いことが知られています。

 

加水分解タンパクを用いた除去食試験によって症状が改善することと、食物アレルゲンに対するIgE抗体が陽性になる一部の犬が存在することから、食物アレルギーにおいてもIgE抗体を介する即時型過敏反応が関与していることは明らかです。

 

しかし、検査によって陽性となるすべての食物が、必ずしも食物負荷試験によって症状を再びあらわすわけではありません。

 

おおよそ、犬の食物アレルギーにおいて即時型反応を介する犬は3割程度と言われています。

 

また、陽性として認められた食物が本当に食物アレルゲンである確率は低く、検査の信頼性が乏しいことが報告されています。

 

人では食べられる食品であるかどうかは生活の質として重要なことであるため、喘息など命に関わる場合においても食物負荷試験を入院管理化で実施することがあります。

 

しかし、犬の食物アレルギーでは、そこまで重篤な症状がでることは稀です。

 

犬にとっても、食べられる食物の種類が増えることは重要ですし、逆に食物に対する過敏反応がないにもかかわらず高価な除去食を与え続けることは、飼い主にとって負担になります。

 

そのため、アレルゲン特異的IgE検査だけを食物アレルゲンの特定には使用せずに、除去食試験と食物負荷試験によってきちんと診断することが重要です。

アレルゲン特異的リンパ球刺激反応検査

近年、日本では海外に先行して食物アレルゲンに反応するリンパ球が存在するかを測定できる検査が実用化されました。

 

このアレルゲン特異的リンパ球刺激反応検査は、原因となる食物アレルゲンを推定して、食物アレルギーと診断できる確率が高いようです。

 

まだ利用できるようになったばかりの検査ですが、食物アレルゲンの存在を血液によって調べることができることは画期的なことです。

 

今後、その有用性が明らかになっていくことを期待しています。

 

このアレルゲン特異的リンパ球刺激反応検査は、犬が先行してはじまりましたが、人でも近年測定できるようになり注目されています。

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