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緑内障について

緑内障について教えてください

眼圧の上昇によって発症する病気で、眼が見えにくくなったり、または、見えなくなる状態をいいます。眼そのものが原因のもの(原発性)、ほかの病気の影響によるもの(続発性)、生まれながらのもの(遺伝性)などさまざまです。

 

最初のうちは、結膜のうっ血、瞳孔や眼球の拡張などがわずかにみられる程度ですので、ほとんどの飼い主は気がつきません。

 

しかし、眼圧が上昇し続けると、やがて眼球の巨大化、水晶体の脱臼(水晶体の位置がずれる)、角膜の損傷、時々眼を痛がるなどの様子がみられるよういになり、飼い主は初めて異変に気がつきます。

 

緑内障がみられやすい主な犬種としては、ミニチュアピンシャー、ビーグル、チワワ、ミニチュアプードル、シーズーなどが挙げられます。

緑内障の原因

角膜と水晶体の間には、房水と呼ばれる水が還流していて、眼に栄養を与えると同時に眼圧を正常に保っていますが、眼房水(眼の中の液体)の産生量と排出量の均衡が崩れて、眼圧が上昇することで、視神経の障害による視野機能の低下や失明が起こります。通常、3~13歳の犬にみられますが、先天性のものは、生まれてすぐに眼圧の上昇がみられます。

緑内障の診断

片眼あるいは両眼の検査を行い、角膜の浮腫(むくみ)、強膜の充血、瞳孔の散大(開く)、光に対する反射の遅れ、水晶体の脱臼などを確認します。緑内障、あるいはその可能性が高いと診断された場合は、眼窩を泉門とする獣医師に診てもらうのもよいでしょう。

緑内障の治療

緑内障の治療は、眼圧を下げることですので、眼圧低下薬の投与と、眼の痛みの除去を行います。症状が出ていない方の眼への眼圧予防薬の投与も忘れないようにします。さらに今後、定期的に眼圧測定を行います。

 

眼そのものが原因のもの(原発性)の場合、初期症状が現れてからでは、予防を行っても、その効果は思わしくないことが多いようです。しかし、症状が出ていない方の眼では、予防治療薬の投与によって、30ヶ月(2年半)ほど発症を遅らせることが可能なこともあるようです。点眼だけで緑内障をコントロールすることは難しく、手術もよく行われます。

 

緑内障は、一度発症すると生涯にわたり治療を続ける必要があります。

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