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どのペットフードを選んだらよいですか?

ペットフードの種類

ペットフードは、水分含有量と形状の違いによりドライ、セミモイスト、ウェット(缶詰、パウチ)に分類され、目的では「総合栄養食」と「間食」、「その他の目的食」に分類されます。

総合栄養食

総合栄養食は、水とその食事だけで健康が維持できることを目的としており、毎日の主食に適したペットフードのことです。AAFCO(米国飼料検査官協会)の犬または猫の適応するライフステージの栄養基準を満たしています。現在商業的に市販されているドライフードはすべて総合栄養食ですが、ウェットタイプ(缶詰)やセミモイストタイプのペットフードには、総合栄養食ではない商品もあります。

 

総合栄養食のライフステージは、成長期、維持期、高齢期に大別されますが、現在市販されているペットフードでは、それぞれのライフステージをさらに環境、気温、活動量、去勢・避妊手術の有無など「ライフスタイル」の変化に応じて細分化したペットフードが次々と作られています。また、ライフステージ用の総合栄養食もありますが、一般的に成長期には栄養やエネルギーが不足し、高齢期には過剰になるなどの問題点があります。

間食(おやつなど)

間食とは、おやつやスナックのことで、ジャーキー、ビスケット、ガム類などがあります。与えているおやつの栄養構成や与える量をあまり気にしていないことが多いのではないでしょうか。総合栄養食のフードを適量与えたうえに、さらにおやつを与えることは、肥満の原因を作ることになってしまいます。また、おやつを与えた分、主食となるペットフードを適当に減らすことでエネルギー摂取量は維持できたとしても、栄養バランスが悪くなって食欲不振や食べムラ、栄養障害を生じてしまいます。おやつはエネルギー要求量の10%以内にして栄養バランスに過不足がないように計算します。

その他の目的食

その他の目的食には、一般食、栄養補完食、カロリー補完食、副食、サプリメントのほかに病態をサポートする療法食も含まれています。一般食や副食は嗜好性を重視してつくられたペットフードなので、主食には適していません。セミモイストフードやウェットフードには、この「その他の目的食」が市販されています。

タイプ別ペットフードのメリットと注意点

ドライタイプのペットフードの特徴

ドライタイプのペットフードの水分量はおおよそ3~11%。
メリット:コストが最も安い。開封後も常温で保存が可能。少量で必要な栄養を摂取することができる。
注意点:十分な水分摂取が必要。嗜好性が高いと、猫の場合肥満の原因になりやすい。

 

セミモイストタイプのペットフードの特徴

セミモイストタイプのペットフードの水分量はおおよそ25~35%。
メリット:コストが安い。開封後も常温で保存が可能。嗜好性が高い。
注意点:単糖で肥満になりやすい。酸化防止剤や保存料が多く含まれる傾向にある。

 

ウェットタイプのペットフードの特徴

ウェットタイプ(缶詰)のペットフードの水分量はおおよそ72~85%。
メリット:嗜好性が高い。水分を多く摂取することができる。
注意点:コストが高い。酸化防止剤の添加がないため開缶後の酸化が早い。

よく食べるフードが良いフードではありません

水分含有量と味覚

ペットフード中の水分含有量は、フードの形状だけではなく犬や猫の味覚にも影響を与えます。味を感じるセンサーである味蕾は、水分が多く流動性がある食品ほど味を強く感じることができます。そのため、ペットフードの嗜好性はウェットで最も高く、セミモイスト、ドライと続くのが一般的です。飼い主は「食いつきがよく、よく食べるフードは良いフード」と考えがちですが、よく食べるのは水分含有量が多い一般食や副食であり、それは総合栄養食でないことがあります。

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