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プロバイオティクスとプレバイオティクス、バイオジェニックスについて教えてください

プロバイオティクスとは

プロバイオティクス(probiotics)とは、宿主の健康に有益な微生物細胞や細胞成分で腸粘膜表面の微生物や酵素のバランスを整えたり、免疫機能を刺激することを目的としているものです。生きている細胞のほか、死んだ細胞、あるいはその一方と代謝産物を含んだものです。プロバイオティクスに利用される菌種には、乳酸菌のストレプトコッカス菌、ラクトバチルス菌やビフィズス菌がありますが、全ての菌種が利用できるわけではありません。プロバイオティクスに求められる条件には、安全であり、もともと宿主の腸内細菌叢の構成細菌であること、胃液や胆汁に耐えて腸内に到達し、小腸下部や大腸で増殖可能であることなどがあります。ただし、摂取した生きた菌は腸内にて増殖・定着することは困難なので多種類の菌を毎日摂り続けることが必要となります。

プレバイオティクスとは

プロバイオティクスが微生物を指すのに対して、プレバイオティクス(prebiotics)は、動物自身が消化・吸収できない物質で、小腸下部や大腸内で宿主の健康にとって有益な効果を及ぼす特定の菌(もともと存在している腸内細菌やプロバイオティクスとなりうる菌)の増殖を促進させる物質のことです。有益な菌を増殖させ、腸内細菌叢のバランスを整えることで、間接的に宿主に良い効果をもたらします。プレバイオティクスとしては、水溶性の食物繊維(大豆繊維、ガム、ペクチン、サイリウムシードガム、キトサンなど)やオリゴ糖(フラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、マンノオリゴ糖など)があります。

バイオジェニックス

バイオジェニックス(biogenics)は、1988年に東大名誉教授の光岡知足氏により提唱された概念で、腸内細菌叢を介さずに、血圧降圧作用、免疫賦活作用、コレステロール低下作用、整腸作用、抗腫瘍作用などを有する生体調節・生体防御、免疫予防・回復、老化抑制に役立つ食品成分で、生理活性ペプチド、植物ポリフェノール、カロテノイド、ビタミンA、E、C、EPA,DHAなどがあります。狭義では、乳酸菌などの微生物により、発酵代謝の過程で生成された有用物質を意味し、腸内フローラのバランスが正常になるように働きかけるものです。いわゆるバイオジェニックスといわれる代表的なものに、特定保健用食品で血圧が高めの人に適する食品の関与成分であるラクトトリペプチドがあります。

【まとめ】

プロバイオティクスとは、乳酸菌などの健康に働きかける生きた微生物のこと。
プレバイオティクスとは、腸内にいる善玉菌のエサになるもの。
バイオジェニックスとは、有用菌そのものではなく、有用菌の生産物質のこと。

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