ワクチンについて教えてください
2018年09月24日
ワクチンとは
人は予防するのに・・・
ペットはしないの? ワクチンで予防しましょう。
感染力が強く、効く薬のない病原体に抵抗するための抗体をつくり、免疫力をつけてくれるのがワクチンの役割です。ワクチンとは、希釈して毒性を弱くした病原体を注射して、一時的に感染させることによって免疫を作るというもので、怖い病原体から体を守ってくれます。
ワンちゃん、ネコちゃんのライフステージや生活環境に応じて、2種混合~10種混合など、病院によってもいろいろな感染症から予防するためのワクチンがあります。毒性を弱めたにせよ、ワクチン接種により病原体に感染することになり、副作用の危険性もありますので、獣医師の説明をよく聞いて、どの注射を受けるのか判断しましょう。費用はワクチンの種類や病院にもよりますが、1回8000円から10000円程度です。
ワクチン接種率はイヌの約82%に対し、ネコは約54%(2014年調査データ)
感染症からワンちゃん、猫ちゃんを守るため、混合ワクチンの接種を行いましょう。特に、母親から譲り受けた免疫力が切れる時期に差しかかった子犬や子猫には、生活環境に合ったワクチンを接種することが望ましいです。
※子犬、子猫の場合は確実な予防効果を得るために1か月ごとに2~3回接種する必要があります。
ワクチンの種類
狂犬病ワクチン
狂犬病は現在、日本では発生していませんが、海外ではまだ発生している国が多いのが現状です。いつ海外から病気が入ってくるとも限りません。狂犬病のワクチン接種は国の法律で1年に1回義務づけられています。狂犬病予防の注射とともに、国に飼い犬としての登録をし鑑札をもらいます。その登録料として3000円かかります。この登録は一頭につき一度でいいので、初めて狂犬病予防注射を受ける時にだけかかる費用です。
フィラリア
フィラリアの子虫を持った蚊にさされることで感染し、重症になると命をおとすこともある危険な病気です。蚊の発生時期にあわせて(5月~12月まで)月1回飲み薬を飲んで予防しましょう。
※猫ちゃんのフィラリア症の予防には首の後ろに垂らす液体タイプの薬もあります。
ノミ、マダニ
お散歩の時に、ノミやマダニがつくことがあります。ノミの吸血でアレルギー性の皮膚炎になったり、マダニから病気がうつる場合もあります。また最近ではダニ媒介性感染症「SFTS」で日本国内での人間の死亡例の報告があります。SFTSはウィルスを保有するフタトゲチマダニ、オウシマダニなどマダニ類の咬傷を受けることで感染、発症するウィルス性の病気です。これらのマダニは全国的に分布しており、ワンちゃんに寄生していることもよく見かけます。ワンちゃんの予防だけでなく飼い主様の予防のためにも、ワンちゃんのマダニ予防をしっかりしましょう。月1回、皮膚につける薬か飲み薬でノミ、マダニ予防ができます。
ワクチン接種の頻度について
予防ワクチンの接種頻度については、毎年接種すべきという考え方と3年毎という考え方があります。3年毎の接種という根拠は、米国動物病院協会から出された「1歳以上の犬猫のコアワクチンは3年毎でよい。」という勧告に基づいています。コアワクチンとは、犬では犬ジステンパー,犬パルボウイルス感染症,犬伝染性肝炎、狂犬病。猫では猫パルボウイルス感染症,猫ウイルス性鼻気管炎,猫カリシウイルス感染症を指します。
日本では、狂犬病予防ワクチンは毎年接種することが法律で義務付けられていますが、混合ワクチンは任意で、接種回数や種類は飼い主の判断となります。
ペット保険に入る場合は、毎年のワクチン接種が義務つけられていたり、ペットホテルやドックランなどではワクチン接種証明書の提示を求められることがあるため一年毎の接種が一般的なようです。