シャンプーでのスキンケアについて
2022年06月06日
シャンプーでの皮膚ケアについて教えてください
犬や猫の皮膚治療に用いられるシャンプーの種類には、主に以下のようなものがあります。
- 抗菌シャンプー(クロルヘキシジン配合)および抗真菌シャンプー(ミコナゾール配合)
- 脂漏および角質溶解シャンプー(二硫化セレンや硫黄など配合、外部寄生虫の治療に用いられることもあります)
- 保湿系シャンプー(セラミドなど配合)
そのほか、ティートゥリーやユーカリエキスなど、抗菌および外部寄生虫を避ける植物由来抽出成分を配合したシャンプーもあります。
いずれのシャンプーも使用方法は一般的に同じです。
これらのシャンプーを脂漏肌、乾燥肌、細菌や酵母の感染など皮膚の状態を判断した上で使い分けます。
例えば、感染があれば、細菌か酵母を診断した上で、抗菌、抗真菌シャンプーを使いますし、感染がなくベタつきのある脂漏であれば角質溶解シャンプー、乾燥肌である場合は保湿系シャンプーを用います。
乾燥肌でも、フケが多い時は1回だけ角質溶解シャンプーを使用した後に保湿系シャンプーを使う場合もあります。
シャンプーの使い分けに関しては、皮膚の状態をかかりつけの獣医さんに診てもらってからシャンプーを選んでもらうことがいいでしょう。
シャンプーのかいづうは多すぎたり、少なすぎたりすることのないように、完全がひどいときでも週に2回まで、アレルギー性皮膚炎の症状が軽度な犬では月に2回くらいの頻度で飼い主さんの生活習慣に合わせて行いましょう。
また脂漏、乾燥の激しい犬では、シャンプーの後に皮膚バリア機能を保つ目的で、リンスやスポットオン製剤、スプレー、軟膏などを使用する場合もあります。
シャンプーは時間をかけてつけおき洗いすることでシャンプーに含まれる成分が表皮に浸透することが確認されつつあるようです。
薬用シャンプーの皮膚ケア効果を充分に引き出すためのシャンプーの仕方を紹介します。
また、使用の際はかかりつけの獣医師に相談しましょう。
薬用シャンプーを使う時のポイント
- シャンプーの前に被毛をよく濡らしてすすぎます。汚れがひどい場合は、薬用シャンプーの前に市販のシャンプーで汚れを落としておくといいでしょう。水温は30℃ぐらいが目安です。
- 薬用シャンプーを5~10倍水で薄めて、全身に使用します。シャンプーの使い過ぎを避けることができます。
- 希釈したシャンプーを手で泡立てて、全身によく付着させます。四肢の付け根、腋の下などもよく洗いましょう。
- 皮膚までていねいにシャンプーをしたら、10~15分つけおき洗いをします。この間にシャンプーに含まれる成分が皮膚に浸透していくことが期待できます。
- 手で眼を閉じたり、タオルで余計なシャンプーを取りながら顔を洗います。耳のなかにシャンプーが入った場合は、水で3回ほどすすいでください。綿を用いて耳にシャンプーが入らないように防ぐ場合もあります。(耳の洗浄に関しては、獣医師の指示に従ってください)
- シャワーでシャンプーをよくすすぎ、タオルでよく吹きます。シャンプーの洗い残しがあると皮膚トラブルの原因になります。被毛の短い犬では自然乾燥、被毛の長い犬はドライヤーを用いて乾かします。温風での乾燥は近づけすぎて肌を乾燥させないように、ドライヤーから30cm程度離して当てるようにしましょう。
- スプレーやスポットオンタイプの保湿剤を用いて、皮膚のバリア機能を維持することもあります。