ペットフードに使われている原材料について
2021年06月16日
ペットフードの原材料について教えてください
日本でペットフードに使用される原材料は「ペットフードの表示に関する公正競争規約」において定義されています。
ペットフード協会によると、かつてペットフードの原材料は、私たちがあまり食べない食用原材料を使用していました。
ただし、質の悪いものを犬や猫に与えていたということではありません。
肉や魚には、私たちからみると栄養価は優れていても、味や食べやすさの面で多少劣っている部位があります。
これらをペットフードの原材料とすることで、人の食品の原材料との競合を避け、栄養価と経済性を両立させていたのです。
人の食品と同じ原材料を使用
しかし、現在は「人が食べている原材料だから安心」という飼い主さんの声を反映する形で、人の食品と同じ原材料を利用することが増えています。
例えば、猫用の缶詰フードは1960年代から1980年代では、マグロやカツオの白身以外の血合肉を使用している商品が主流でしたが、現在では人の食用と同じ白身肉を主体にした缶詰フードが増えてきています。
優れた栄養価の「副産物」
ほかにもペットフードによく利用される原材料の「副産物」などは、人の食用には好まれませんが、犬や猫の食事として適さないといういことではありません。
それどころが副産物には、獣や魚の肉や骨、内蔵などが含まれているものが多く、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルなどが含まれているため、犬や猫が必要とする栄養価の面で優れているのです。
ペットフードの品質管理体制について
ペットフードに使用される原材料は、安全に利用するための法律が各国で整備され、人の食品と同水準の品質管理が行われています。
原材料の生産から加工、流通、販売などの各段階において、必要な情報は記録・保管され、商品の情報を追跡できるようになっています。
これを「トレーサビリティシステム」と呼び、多くのペットフードメーカーが取り組んでいます。
現在、犬や猫が食べているペットフードについて、少しでも気になることがあったら、直接メーカーに問い合わせてみましょう。
ペットフードに添加物が使われている理由
ペットフードの添加物の使用目的は、栄養強化や品質保持、嗜好の増進などが主たる目的です。
例えば、栄養強化のためのビタミン類や、嗜好の増進のためのフレーバーなどが挙げられます。
添加物には、動植物などから抽出して得るもの、化学合成によって作るものがありますが、基本的に安全性試験や、過去の使用実績ななどから人や犬、猫への安全性が確認されています。
添加物の表示ルール
ペットフードの製造に使用した添加物は、その名称の記載が定められています。
ペットフード公正取引協議会規約では、使用の目的が「甘味料」「着色料」「保存料」「増粘安定剤」「酸化防止剤および発色剤」でdある場合には、用途名も併記することが義務づけられています。