犬や猫に与えてはいけない食べ物は?
2018年04月22日
犬や猫に危険な食べ物
「ねぎ類を与えてはいけない」というのはかなり有名ですが、
意外に知られていない危険な食べ物が他にもあります。
「うちの犬が平気だから、よその犬も大丈夫」
「よその猫が平気だから、ウチの猫も大丈夫」なんて言わないでください。
動物と人とでは、中毒を起こす食べ物の種類が異なるので、知らずに与えるのを防ぐのはもちろんのこと、いたずらによって犬や猫が口にしないように対策を講じてください。
犬と猫が食べると危険なものは、ほぼ共通です。
◆ネギ類
長ネギ、タマネギなどのネギ類は危険度ランクの高い食べ物です。ネギ類には犬や猫の赤血球を破壊するアリルプロピルジスルファイドという成分が含まれていて、中毒症状につながる危険性があり、最悪の場合は死に至ることもあります。アリルプロピルジスルファイドという成分は熱しても損なわれることなく、煮汁などにも溶け出すので、長ネギやタマネギの入った鍋物や味噌汁などの残り物なども与えないでください。ニラ、ニンンクなども同じ症状を引き起こしますのでくれぐれもご注意ください。
◆チョコレート(カカオ類)
昔から犬にとって危険食物の一つ。チョコレートやココアの中に含まれるテオブロミンという成分により心臓や神経に異常をきたします。呼吸困難・痙攣・ショック症状などを起こす恐れのある食べ物で、最悪の場合は急性心不全を起こして死亡することもあるため注意が必要です。カカオ含有量の高いビターチョコほど犬や猫には危険性の高い食べ物となります。
◆ブドウ(干しぶどう)
猫にはまだ未知数なところがありますが、犬には有毒ですので避けるべき食材と言えます。少量を食べただけでも、数時間後には嘔吐や下痢の症状が出て、重篤な例では急性腎不全から死に至ることもあります。レーズン(干しぶどう)も同様に危険ですので犬には決して与えてはいけません。
◆アボカド
アボカドに含まれるペルジンが犬や猫には毒になります。 ペルジンは果実だけではなく、葉、種子、樹皮にも含まれています。嘔吐、下痢を含む胃腸炎を引き起こす可能性があります。これらの症状は、多量に摂取したときに発症するとされていますが、フェレット・ウサギ・鳥類・げっ歯類など、他の小動物にとっては少量でも危険ですので要注意。
◆マカデミアナッツ
マカデミアナッツには運動失調の原因となる成分が含まれいて、震え、高熱などの症状が起こります。チョコレートで包まれたマカデミアナッツは超危険な食べ物。マカデミアナッツ以外のナッツ類も多量に摂取しすぎると中毒を起こす危険性があります。そもそもナッツ類は消化にもよくないため、犬には与えないほうが無難です。
※猫の事故報告はないようです。
◆キシリトール(人口甘味料)
ガムなどに使われる甘味料のキシリトールは犬にとって有害という発表が出ています。摂取により、インスリン過剰分泌を起こし、血糖値が急激に低下するため、低血糖、肝障害を起こします。約9キロの犬の場合、2、3枚のキシリトールガムで致命傷となりえるという報告もあります。
◆牛乳
乳糖の消化酵素が少ない犬にとって、牛乳の過剰な摂取は下痢を引き起こす原因になることがあります。チーズやヨーグルトには乳糖がほとんど含まれていないので、塩分や糖分が多く含まれていないものであれば問題ありません。
◆生のイカ、タコ、エビ
犬が生で食べると、チアミナーゼという物質による神経障害を起こす可能性があります。
【まとめ】
個体差や食べた量にもよりますが、食べ物による中毒を起こした場合の症状としては、嘔吐・呼吸困難・痙攣・運動失調などが挙げられます。重症の場合は命を落とすこともあります。食べ物を口にしてから、先に挙げた症状が少しで見られた場合は、早めに動物病院に行くようにしてください。