向後亜希先生インタビュー
2018年04月03日
向後先生に伺いました|こうご動物病院
ホリスティック医療を取り入れたきっかけ
向後先生:私がホリスティック医療に興味を持ったのは、当時飼っていた猫がステロイドでしか治療方法がないような、特殊な免疫疾患にかかった時からでした。
当時、私は大学卒業後3,4年くらいで、獣医をやっており、一般的な西洋医学をある程度理解できた頃だったのですが、西洋医学だけだと限界が多いなと感じつつある所に、自分の猫が西洋医学ではとても治らない病気になってしまったのです。その頃から、西洋医学の他にもっと方法があるんじゃないかと探し始めました。
初めは鍼灸を学びました。私の妹が人間の鍼灸をやっているので、まず妹に教わったのと、当時勤めていたわんにゃんワールドの先生がすでに動物の鍼灸をやられていたので、そこから教わりました。その後は獣医専用の鍼灸の学校やセミナーなどで学んだのですが、当時勤めていたわんにゃんワールドで、実際試してみると「こんなに効果があるんだ」と分かり、鍼灸の力を実感しました。
ホリスティック医療と西洋医学どちらの割合が高いのでしょうか?
向後先生:はっきりとした割合は分からないのですが、急性疾患は西洋医学で治すことが多いですが、慢性的な病気の場合は西洋医学をなるべく使わずにやっています。
年々ホリスティックを使う割合は増えてきていますし、飼い主さんがホリスティックを求める割合も確実に増えてきています。しかし残念ながら、ホリスティック医療を取り入れている動物病院は、日本にはまだ少ないので当院に遠方からいらっしゃる患者さんもいます。山梨県や長野県からいらっしゃった方もいました。
ホリスティック医療を体系立てた教育システム自体がまだ獣医師の世界にはないので、興味がある先生は自分で勉強してやっていくという感じですね。
※ただ病気だけを治すのではなく、病気を起こす生き物の体を調整し、体全体を治してくことにより病気を治していこうとする治療法。
治る力を引き出す様々な選択肢
向後先生:当院では西洋医学だけでなく、鍼治療・漢方やホモトキシコロジー、パッチフラワー、オゾン療法など体に優しい自然療法も行っています。
東洋医学では体全身をまず診るのですが、その中には「心」も含んでいます。体と心を両方診て、治療云々の前に、飼い主さんに正しい情報をわかりやすくお伝えするよう心がけています。
基本的には「自分のペットだったらこうしてあげたいな」という内容を中心にして、その後複数の選択肢を飼い主さんに提示し、選んでもらうようにしています。
最近増えている病気の傾向はありますか?
向後先生:人間と同じくペットも高齢化しているのもあるのですが、ガン・生活習慣病・糖尿病が多いなということをすごく感じています。
人間もそうですが、食べ物など普段摂っているものが悪さしているんじゃないかと思います。飼い主さんには、「ペットフードも色々とあるので、食べ物もこだわった方がいいですよ」と話すこともあります。
バランスアルファを利用するケース
犬と猫でどちらの来院が多いですか?
向後先生:圧倒的にワンちゃんの方が多いのですが、昔と比べると猫ちゃんもだいぶ増えてきています。犬と猫で別の診察口を設けていることもあるのかもしれません。
バランスアルファはどのように使っているのですか?
向後先生:猫ちゃんの場合、猫ちゃん用のサプリメントや健康食品があったとしても、錠剤だったりして、飲ませられないものが多いんです。その点バランスアルファは液体でとても飲ませやすくて、飼い主さんも受け入れやすいのだと思います。
私の飼っていた猫が腎不全の末期の時に知人から「すごく良いし、飲ませやすいから」とバランスアルファをすすめられたのですが、バランスアルファは猫ちゃんでも結構飲みやすいという気がしますね。
※こうご動物病院付属TAMA統合医療センターの”抗がん剤を使わない動物のがん治療”のホームページで「バランスアルファ」が紹介されています。
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